人から貰った宮部みゆきの『あかんべえ』が予想外に面白かったので、
今まで読まず嫌いだった時代小説も色々読んでみようと思い、数冊購入。
その第1弾として、こちらを読みました。
はじめの方は、お金の話、景気の話、物価の話が多く出てくた為、
当時の物の単位(特にお金の単位)が良くわからずになんとなく読みにくかったですが、
途中から話に引き込まれて江戸時代にタイムスリップしたかのような気分になりました。
読み進めながら、インターネットで当時の暮らしの様子、
どんなものを食べていたのか、長屋とはどんな作りだったのか、
どんな着物を着ていてたのかなどを調べたり、なかなか楽しかったです。
そうこうしているうちに、江戸時代が一番、日本が生き生きとしていて、
美しかったのではないだろうか、とさえ思いました。
人と人との繋がりが今よりずっと密で、近所の人が助け合い、
家族を思いやり、仕事に誇りを持ち、自然を眺めては四季の移り変わりを楽しみ、
ほうじ茶を飲んで一息ついて、時に贅沢なものを食べ、
そして大切な人を命がけで守りたいと思う。
そんな風に暮らしていた江戸の人はどれだけ美しかった事でしょう。
主人公の鮨職人の新吉の人となりもとても魅力的でした。
それから、舞台となっている場所が私自身の出身地だった事も、
この小説に惹きつけられた大きな理由だったと思います。
私の実家はこの時代、何屋だったのだろうか等、様々な想像をかきたてられました。
私のように歴史や昔の事についての知識が全く無くても、楽しめると思います。
ただ、読んでいると、やたらとお腹が減るのは要注意。
私は読みながらサツマイモときつねうどんが無性に食べたくなりました。
みなさんは何が食べたくなりましたか?
山本一力さんの本は、『あかね空』も購入済みなので、読むのが凄く楽しみです。
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銀しゃり 単行本 – 2007/5/31
山本 一力
(著)
山本一力の時代小説。『あかね空』(直木賞受賞)では豆腐職人を描いたが、この小説では鮨職人を情感たっぷりに描いた。
- 本の長さ448ページ
- 言語日本語
- 出版社小学館
- 発売日2007/5/31
- ISBN-10409379751X
- ISBN-13978-4093797511
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登録情報
- 出版社 : 小学館 (2007/5/31)
- 発売日 : 2007/5/31
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 448ページ
- ISBN-10 : 409379751X
- ISBN-13 : 978-4093797511
- Amazon 売れ筋ランキング: - 221,548位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 61,642位文学・評論 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1947年高知県生まれ。小説家。会社員を経て、97年に「蒼龍」で第77回オール讀物新人賞を受賞。2002年には『あかね空』で第126回直木賞を受賞(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 江戸は心意気 (ISBN-13: 978-4022645456)』が刊行された当時に掲載されていたものです)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2013年12月31日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
直木賞作品を読まなくなってから10年位が経ちますが、
読んだ直木賞作品の内、記憶に残っている作品の一つに「あかね空」があります。
京の「絹ごし豆腐」が江戸で「木綿豆腐」になって経緯が巧く描かれていました。
山本一力氏の作品をもう一冊読みたいと思い、Amazonで検索したところ
レビュー数の多かったのが「銀しゃり」でしたので、Downloadして読みました。
タイトルどおり鮨屋の物語でしたが、「押し鮨」とは想像していませんでした。
いろいろな人間模様が描かれていますが、最後には涙してしまいました。
山本氏の作品をもう一冊読みたいと思い、「おたふく」をDownloadしました。
読んだ直木賞作品の内、記憶に残っている作品の一つに「あかね空」があります。
京の「絹ごし豆腐」が江戸で「木綿豆腐」になって経緯が巧く描かれていました。
山本一力氏の作品をもう一冊読みたいと思い、Amazonで検索したところ
レビュー数の多かったのが「銀しゃり」でしたので、Downloadして読みました。
タイトルどおり鮨屋の物語でしたが、「押し鮨」とは想像していませんでした。
いろいろな人間模様が描かれていますが、最後には涙してしまいました。
山本氏の作品をもう一冊読みたいと思い、「おたふく」をDownloadしました。
2016年9月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
寛政年間の棄損令の頃、一所懸命生きていた庶民がいた。そんな真面目な男を応援する多くの支持者。
江戸は人情に厚い良い町だったことがよくわかる。
職人が喧嘩で使う江戸っ子の啖呵も、「そうだ、そうだ」と相槌を打ちたくなるくらい、テンポがいい。
義理やしがらみ、血縁や情など普段表には出ない、それぞれの悩みがからむ人間模様が、
書き手の作為を感じない自然な成り行きで描かれている、いい物語です。
江戸は人情に厚い良い町だったことがよくわかる。
職人が喧嘩で使う江戸っ子の啖呵も、「そうだ、そうだ」と相槌を打ちたくなるくらい、テンポがいい。
義理やしがらみ、血縁や情など普段表には出ない、それぞれの悩みがからむ人間模様が、
書き手の作為を感じない自然な成り行きで描かれている、いい物語です。
2017年7月31日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
最初の掴み(人物紹介とでも言いましょうか)でどっぷりとこの世界に入り込めたのは良いが、中盤以降ページの都合なのか駆け足ぎみに成り、終盤は駆け抜けた感でちょっと残念。
上下巻に成っても、もう少し行間を埋めて貰いたかった。
上下巻に成っても、もう少し行間を埋めて貰いたかった。
2020年7月25日に日本でレビュー済み
古本でも新本でも 手軽に家で手にすることができるいい時代になったと実感。コロナ避難の梅雨時のいい時間つぶしともなりました。
2016年12月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
江戸庶民を中心とした生活の習熟度に感心します。情報量が極端に少ないなか、革新的な技術を磨くのは大変な努力の積み重ねによることが痛感させられました。
2019年9月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
最初は面白く読み始められたのですがどうにも一部キャラクターの扱いが中途半端な感が否めない所があって違和感があります
以下多少ネタバレです
主人公が当初惚れる人妻とその子とその周囲の扱いがそれですね
あれだけ双方惚れた描写で子供も懐かせておきながらろくでなしの亭主が戻ったらサックリ縁が切れてその後二度と登場しないってのはさすがにあそこまで前振りをしておいて如何なものかと・・・しかもその後の子細は無し、子供の身の振り方が即行で変化したのは違和感ありありすぎなのにそこの解説無しで納得しろというのは酷いと思います
オチも無理矢理感が過ぎるし最初に出てきた不義理人の扱いも中途半端なまま終了ってのはちょっと読者をバカにしている気がします
とにかく前振りの割にあっさり締めるという印象でした
文章自体は私の好みなのでとりあえず評判のよいあかね空のほうも読んでみようと思います
以下多少ネタバレです
主人公が当初惚れる人妻とその子とその周囲の扱いがそれですね
あれだけ双方惚れた描写で子供も懐かせておきながらろくでなしの亭主が戻ったらサックリ縁が切れてその後二度と登場しないってのはさすがにあそこまで前振りをしておいて如何なものかと・・・しかもその後の子細は無し、子供の身の振り方が即行で変化したのは違和感ありありすぎなのにそこの解説無しで納得しろというのは酷いと思います
オチも無理矢理感が過ぎるし最初に出てきた不義理人の扱いも中途半端なまま終了ってのはちょっと読者をバカにしている気がします
とにかく前振りの割にあっさり締めるという印象でした
文章自体は私の好みなのでとりあえず評判のよいあかね空のほうも読んでみようと思います
2011年5月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
まず題名と表紙から連想したのはマグロなどの生魚をのせた
握り寿司でしたがそうではなく江戸に握り寿司が登場する
以前が舞台で当時主流の押し寿司職人・新吉が主人公です。
一本気で堅気で照れ屋で優しく尚且つ商売上手で…、
なんと言っても女性の私から見ると新吉はまさに理想の男性像でした。
一力さんの書く主人公はだいたいこういうタイプの男性なのですが
他の時代小説を書いておられる女流作家さんよりも同性の視点で
書いておられるからか一力さんの作品は理想の男性像が多く嬉しいです。
読んでいて主人公の言動、態度、行動などに爽快さを感じます。
また本作は男の友情、夫子供のいる女性への恋慕から本当の恋に気づくまでと
主人公の多彩な面と活躍が楽しめ最後まで飽きずに読めました。
山本一力氏の作品の中でも傑作だと思います。
握り寿司でしたがそうではなく江戸に握り寿司が登場する
以前が舞台で当時主流の押し寿司職人・新吉が主人公です。
一本気で堅気で照れ屋で優しく尚且つ商売上手で…、
なんと言っても女性の私から見ると新吉はまさに理想の男性像でした。
一力さんの書く主人公はだいたいこういうタイプの男性なのですが
他の時代小説を書いておられる女流作家さんよりも同性の視点で
書いておられるからか一力さんの作品は理想の男性像が多く嬉しいです。
読んでいて主人公の言動、態度、行動などに爽快さを感じます。
また本作は男の友情、夫子供のいる女性への恋慕から本当の恋に気づくまでと
主人公の多彩な面と活躍が楽しめ最後まで飽きずに読めました。
山本一力氏の作品の中でも傑作だと思います。